見習い警察犬のラブラドールレトリバーと見習い訓練士が成長していく物語。
訓練所は口の悪い頑固そうな所長と憎まれ口を叩く小さな女の子。多分観始めて間もなくどういう展開になるのかがあらかた分かりそうなパターンです(笑
しかも実話を元にした話で、モデルとなった犬はまだ警察犬の試験に合格していないわけですから、自ずとラストの見せ方も決まってしまいます。
とまぁなんでも「パグさんがこの映画で泣くのを見て酒の肴にしよう」的な鑑賞会だったので果たしてどうなるだろうと思いましたが、まぁもののみごとに涙が流れるところはありませんでした。
別にお話自体は悪いものではなく納得はできます。ただ映画の見せ方があんまりというか、手直しする時間がなかったのか、まぁいいかでゴーサインを出てしまったのか分かりませんが、最低限そこはなんとか工夫しようよ、という場面があったのが興ざめだったんですよね。
映画は作り物の分、いかにスクリーン上でリアルに感じさせるのかが必要だと思います。この映画では映画の後半で、山で動けなくなった子を助けるために今までドジばかりだったきな子が一生懸命土砂降りの危険な雨の中を走りまわります。一番の見せ所なわけですよ。
しかし画面に映るのは、大量の雨の向こうに見えるくっきりと分かれた日差しと地面に映る黒い影。おかげで土砂降りが降っているようにはとても思えず、晴れた日に上から水流して山の中を犬が走り回って撮影しているんだろうなぁと醒めた気になってしまって台無しでした。
多少土砂降りにしては空が明るいかな、くらいならまだ許容範囲ですけど、地面に強い日差しで出来た黒い影と日なたが写ってちゃダメでしょう!
そんなわけで、映画館を出て歩いている時も「うーん」と唸りっ放しでいいようのない不完全燃焼感を味わうこととなったのでありました。
もっとも犬が我が身を犠牲にして子どもを助けて川の濁流に流されてしまい、映画のラストで夕陽の昇った地平線から犬がシルエットで浮かび上がってこちらに駆けてくるという思いっきりベタな展開だったとしたらそれはそれでイヤだったかもしれませんが(笑
ただ「ターナー&フーチ」のような悲しさはダメなので、その点に関しては良かったです。
ちなみに「いぬのえいが」の最後の短編「ねぇ、マリモ」を見せようものなら多分数秒でアウトです。酒の肴にしたいのだったらまずはコレを見ておくよーに(笑
