思い出せない記憶の糸を だぐりたぐってたどり着く

非常に平穏なまでに仕事も早く終わったところで、1ヶ月以上伸ばしっぱなしでもはや整髪料では抑えが効かなくなりつつあった髪の毛を切りに行く。どうせなら年が明ける前にカットを済ませておきたかった。前回店に来た日を確認したらやはりほとんど2ヶ月近くも前。たったそれだけの期間に意外にもさもさと伸びてしまうんだなぁ、これが。いつもの人に切ってもらいながら年末年始の世間話。映画の話になって「ブルース・オールマイティ」は面白かったですよー、と言ったら、案外美容院仲間の間でも評判がいいとのこと、映画はやぱりハッピーエンドでなくっちゃねー、と意見が一致したところで、逆にショックを受けた映画の話に切り替わる。なんでもその美容師さんはバックドラフトのラストを観てショックだったらしい。こちらも思い当たる映画があったので言おうとしたらタイトルが浮かんでこない。「えーと、1つ誰かからなにかしてもらったらそれを3人に善い行いで返すという内容で・・・」と話したところで言わんとするところは通じたけれども相変わらずタイトルは出てこず。「思い出そうとして思い出せないままでいると脳細胞が死んじゃうらしいですよ」なんて不吉なことを言われてしまっては是が非でも思い出すしかない。喉元まででかかっているのに出てこないもどかしさ。こうして人は思い出せないことが増えて年を取ってしまうのかもしれない・・・などど物悲しいことを考えたりしながら思い出すこと約15分、ようやく切れ掛かっていた記憶の線が繋がってタイトルが出てきた、「ペイ・フォワードォォォ!」。はぁ、スッキリした。

記憶もスッキリ、髪の毛もスッキリしたところで帰宅。愛犬てんが犬小屋から早ぅ出せ、と言わんばかりに扉をガリガリ、開けてやると顔を背広のズボンにグイグイ押し当ててくるから、ズボンが鼻水まみれになってしまってはかなわない、慌てて散歩に連れてゆく。背広姿で犬を散歩させている姿も相当珍しいに違いない。散歩させている間はむしろ暑かったくらいだけど午後6時を過ぎると急速に冷え込んできた。この様子だと今晩は随分と冷えるかも。風邪に注意!