伝統文化を守って暮らす町がある。
ある時急に外から人がやって来て「そんな文化は許さない」という。
町の人がどれだけ説明しても理解を示すことなく認めないの一点張り。
挙句の果てには外からの人は町に入り込んで実力行使でやめさせようとするので、町の人は回りを柵で囲って文化を守ろうとした。
すると今度は「都合の悪いものを隠そうとしている」と言い出し、「隠すものは暴露しなければならない」と柵を勝手に乗り越えて、無断でその伝統文化を盗撮して、自分たちだけの解釈を練り込んだ自称“ドキュメンタリー映像”を作って公開したところ、認められて大きな賞を受賞した。
「The Cove」とはそういう映画です。
家畜と野生動物を区別して殺す文化と、生けるものを殺すことは殺生ととらえて区別しない文化。これをへだてる溝が埋まることはないです。どっちが良い悪いではなく考え方の違いだと思います。それを「自分たちが正しい」と価値観を押し付けるとしたら傲慢以外のなにものでもないでしょう。
「牛や豚は殺していいけどクジラやイルカは殺してはいけない」という意見よりも「生き物はすべて殺してはいけないから菜食主義に」という意見の方がよっぽど理解できます。もっとも後者は後者で、植物も生き物じゃないの?という見方もできるわけですが。
こういう問題に接すると、果たして地球上にゴキブリが1匹しかいなくなったら絶滅危惧種として世界を上げて保護するのかな?と考えます。トキみたいに名前をつけて「ゴキブリの○○ちゃんが今日○個卵を産みました!」なんてニュースが映像とともに放映される様子を想像すると少々恐ろしいです(笑
