7年の 月日を隔て 邂逅す

外で仕事をしていたら、見覚えのある顔が目の前を通っていく。前の職場の直属の上司だった人だー。1回目は向こうは気付かなかったけれど、間もなく戻ってきた時に顔を合わせることとなり、さすがに気付かれて目がまんまる。

「・・・え?なんであんたがここにおるの?」
「えー、実は春の異動ですぐそこに配属になりまして」
「そうかー、いや、ウチの会社もいまこのすぐそばに引っ越してきたんだぞ」
「えぇ、異動先を知った時には私もまさかと思いましたよ」
「やっぱり、これは縁だぞ、縁」

とやたら話が盛り上がって、当時のメンバーはほとんど変わってないとか誰それが課長になってるとか本部長になってるとか、懐かしいやら時の流れを感じさせられるやら実に面白い。しかし電車が来てしまったので慌ててそこでお別れすることとなった。

「ところで、あんたがここで仕事してるのって、みんな知ってるのか?」
「いや、私は前々から知った顔を何度か見かけてますけど、実際に話したのは今日が初めてですよ。」
「よーし、明日早速みんなに教えておこう」

はっはっは、なんかやたらと見物人が訪れそうな予感がするよ。当時ちゃんと円満退職しておいてよかったなぁと改めて思う。人の縁とは不思議なものだ。

「人と人との繋がりは縁となり、縁が深まれば絆となる」(空の軌跡セカンドチャプターより)