ヘッドマウントディスプレー

ようやく書きます、ソニーのヘッドマウントディスプレーのHMZ-T2。
ソニーは昔からグラストロンの名称でこの手の商品を販売してましたが、当時の商品は「これなら普通にテレビ観るほうがいい」と、とても購入意欲がわくほどの出来栄えじゃなかったです。もっとも1990年台のことなのでブラウン管で、フルハイビジョンとかHDMIなんてのは存在すらしていませんでしたけど。

去年の9月にこの機種の初代を店頭で試してみたところ、画質は申し分なかったものの、ヘッドホン部に不満があったので見送りましたが、今回は自由にイヤホンやヘッドホンを変えられる仕様に改善されていたので、「いってもーたれ!」と購入に踏み切りました。

ということでしばらく使ってみた感想を思うがままに。

装着については最初はちょっと面倒くさいですが、慣れれば1分もかからずにベストポジションにセットできます。2つのスクリーンを両目の視点にキッチリと合わせる必要があり、ベストポジションは「点」で存在するので、ピントがずれることなく3Dの立体感を得るには、この点をちゃんと見つけなくちゃいけません。と言っても、まず上下の位置を合わせて、次に左右の位置を合わせて固定して、スライド式の視度調整をすれば終わりなので簡単に終わります。
重さもかなり軽くなったので、頭を前に持っていかれるような感覚もなければ長時間装着していても疲れることはないです。

宣伝だと「20メートル先に750インチのスクリーン」といった紹介をされていますが、正直なところ1メートル先に55インチ位の画面、といった感じです。でも目元をすっぽり覆う形状なので没入感が凄いですし、目の前に大きな画面、という迫力に変わりはありません。
画素数は前機同様にフルHD(1980×1080)ではなく1200×720ですが、細かい文字を見るのに全く支障はないです。PS3のメニュー表示も文字がつぶれることなくしっかり見えます。将来的にはフルHDになるとは思いますけど、その辺はコストと販売価格との兼ね合いになってくるのでしょうね。

3Dについては、2枚の有機ELパネルが左右の目のそれぞれに映像を映すために非常にナチュラルです。テレビで3D画像を見ると、左右の映像を交互に高速に表示させるために解像度や明るさが下がりますが、そういう部分は全くありません。テレビだと3Dに切り替わった瞬間に画面がやや暗くなりますが、一切そうしたことがなくシームレスに変わります。画像の縁が微妙に2重になるクロストークもテレビだと不可避ですが、2枚の画面を使っているために全く起きません。

色合いについてもさすがの有機ELで、色の鮮やかさ、濃淡や、いわゆる“引き締まった黒”という点でマイナス要素は一切ないです。50インチクラスで有機ELテレビが出ると嬉しいんですけど、あと2~3年先ですね。
動画応答性もバッチリで、残像も遅延もないためにタイミングを要求される音ゲーにも問題はないです。コンマ何秒の微調整が必要となる「初音ミクの激唱」もちゃんとクリアできてます(笑

音については、好きなイヤホンやヘッドホンを使えますからなんとでも変わります。AVアンプにつなげばスピーカーを鳴らすこともできるので、この点についても申し分ないと言えましょう。

そんなわけで非常に面白い商品です。大画面でナチュラルで綺麗な3D映像を気軽に楽しめる、という点においては1つの選択肢になるんじゃないかと思います。形状的に、テレビの代わりにするのはさすがに難しいでしょうけど。