面白さ 新旧反対 2作品

一昨日、昨日と続いた涼しい天気から一変して今日は太陽照りつける猛暑、こんな日には冷たいものでも口にしながら家でおとなしくしてるに限ります。ということでDVDの鑑賞に。

まず1本目は東宝特撮映画の「宇宙大戦争」。月面で繰り広げられる地球人類とナタール星人の戦いを描いた一大スペクタクル活劇、何が凄いって、アポロが月面着陸する10年も前、当時は地上から観測できず謎の場所であった月の裏側に建造されていた基地に人類を送り込んで戦うんですから。もし当時リアルタイムにこの映画を観ていたらきっともの凄く感動していたに違いありません。今観ても格段に面白いです。今はどの映画を観ても「CGでしょ」という悪く言えば冷めた部分がありますけど、一切そうしたものがない特撮ばかりで特有の迫力があり、またそうした場面を盛り上げる音楽は耳を離れないほど。古い、というだけで観ないでいるのは非常にもったいない映画だなぁとしみじみ思いました。
それはさておき「物体を絶対零度にすることによって核振動を停止させれば質量がなくなって地球の遠心力によって物体が浮き上がる」という説明は素晴らしいなと思います。物質の質量の起源は素粒子物理学の領域になりますから、つながりが全くないわけじゃないんですよね。実際のところは「CP対称性の破れ」から物質の質量が生まれたらしいのですが、説明を読んでも全然意味は分かりません。

今日の2本目は「ブラックホール」、2001年のアメリカ映画。超粒子加速器の実験で陽子と反陽子の衝突することにより発生したミニサイズのブラックホールが地球の崩壊を引き起こすSFパニック映画・・・って説明のところに書いてあったんですけどね。正直な感想述べます。久々に時間無駄にしたなぁと思わずにはいられない内容でした。
パニック映画の最大のテーマといったら、そのパニックをいかにして回避するか?!だと思います。が、この作品ブラックホールが登場するのは残り4分の1になってからで、それまでは延々と実験を中止させようと模索する内容が続くばかり。そしてようやくブラックホールが発生したかと思いきや、その威力たるや 人間、机、椅子などは吸い込むけれども巨大な実験機器は吸い込まず、その割には建物全体の形を変えるほどの威力があるという実に都合のいい ブラックホール。そんなブラックホールがあるかーい!とつっこまずにはいられません。映像的にもなんか穴に吸引されて落ち込んでいくような感じでとてもブラックホールと呼べるようなシロモノじゃありません。そして最後にどうやってこのブラックホールを消し去ったのかと言えば あいまいに研究施設ごと地面に飲み込まれたところで暗転し、次にはその数日後の場面に変わっているんですから意味不明 です。

1959年の作品と2001年の作品で、これだけの面白さの違いが出てくるんですから、やはり肝心なのは新しさではなく総合的な中身です。あぁ、次に予約を入れているパニック映画も何か不安になってきた・・・。でもその前に「禁断の惑星」が手元にあるから大丈夫。