夏よりも冬が好き

夏はどれだけ暑くても、その格好に超えてはいけない最低限のラインが存在する。その一線を超えてしまったら・・・変態さんいらっしゃい~の仲間入りになってしまう。しかも一線を超えたところでそれ以上脱ぐものはないのだから、暑さから逃れることはできない。しかし冬は寒ければどんどん厚着をすれば寒さを和らげることができるし、超えてはならない一線もない。だから夏と冬のどっちか選べ、と言われたら冬の方がいいなぁ。

朝起きてモアっ!散歩で外に出てモアっ!・・・なに、この清々しいはずの朝に不似合いな熱気と湿度がこもった暑い空気の塊は。この段階でこれだけの蒸し暑さとなると、今日1日どうなってしまうのだろう?ニュースを見ると既に気温は29度となっているそうだ。名古屋に着いたらもっと暑いし、職場は昨日の晩から窓が締めっぱなしになっているから、熱気の中に飛び込んでゆくようなもの。窓を開け、扇風機を回したところで熱い空気が攪拌されるだけで一向に状況が改善される気配はない。
しかもタチの悪いことに、近年予算的に厳しいので極力エアコンは使わない方針、昨日でも午後からしかエアコンが入らなかったというし午後5時を過ぎると速攻で切られてしまう。椅子に座っているだけでも太ももの裏が汗で湿っていく様が分かるのでもー気持ち悪いったらありゃしない。えーい、文明の利器に頼ってしまっちゃあダメだ!それでもエアコンが付いてくれると非常に嬉しい。

これだけ暑いと外に食事に行く気にもならないので、建物内の食堂に。みんなも考えることは同じらしく結構にぎわっていた。メニューを見ると日替わりのちらし寿司が。「お、それはどうだ?」と聞かれたので「絶対にやめた方がいいです!」キッパリ断言する。根拠はないけれど、食べ物に対する天性の勘がそう警告している。「そこまで言い切るなら他のにしよう」、他のものを頼んで席につくと、同じ係の上司がちらし寿司を持ってきた。「あ、それさっきコイツが絶対にやめた方がいいって・・・」「なーんでそういう大事なことを先に教えてくれんのだー!」ちらし寿司をチェックすると確かに注文しなくて正解だった品であることが判明。もっともどこにも「海鮮ちらし寿司」とは書いていなかったし、値段も値段だからそれほどいい物を期待しちゃあイケナイ。

食事を進めていると「なんか箸の使い方おかしいけど、小さい頃にちゃんと教えてもらわなかったのか?」との指摘を受ける。確かに箸の使い方は器用ではない。むしろ苦手な部類に入るかも。

「いや、実は幼少の頃左利きだったのを右利きに矯正されまして、それ以来箸の使い方と字がまずくなってしまったんですよねー」
「そんなもん、字の汚さと関係あるか!」

おぎゃあと生まれて等しくあいうえおから漢字を習い始めるけれど一体字のうまい・下手はどの頃が分岐点となるのだろう?小学生低学年の頃からしょっちゅう通知表には「字はもっとていねいに書きましょう」と書かれる始末、しかしこればっかりはどうにもならない。まぁ今ではパソコンが普及したおかげで手で文章を書く機会が減ったのはありがたくはある。それでもやっぱり手紙を書く時には拙い字でも丁寧に書く。書きあがったミミズのラインダンスのような便箋を見て我ながらに悲しー!となってしまうのはもはやしょうがない。

暑い1日が終わり、家に帰ると何やら空の雰囲気と空気が間もなく降りだす雨を予告していた。そして何やら強い風が吹いて日中の暑さを癒してくれるが如くの気持ちよさ。ついにこの暑さも一段落してくれるかしらん?と思っていたらにわか雨ではあるものの久し振りに雨が降ってきた。んー、湿るアスファルトのニヨイが非常に心地よい。しかも雨が止んだ途端涼しい風が吹き始める。この分だと今晩は快適に眠ることができそうだ、と思っていたら風が止み、元通りの蒸し暑さに。こうなったら意地でもクーラー使わずに寝てやるともさ!