新しき 食の開拓 タンタン麺

おいしい食事は幸せをもたらし、かつ活力を与えてくれる。食事は肉体的に必要不可欠なものだけど、やはり精神的にも必要不可欠だ。そんなわけで、毎日昼食をどこで食べるのかが必然的に話題となる。「さぁ、昼は何食べよう?」この一言が昼食時になると誰からともなく発せられると、電気信号が思考回路を駆け巡る。
和食?洋食?中華?ごはん食?パン食?麺類?あっさり系?こってり系?などなどエトセトラ。
今までに行ったことのある店の中から選択して外れのないお店を選ぶべきか、外れ覚悟で新しい味を発見するために一度も入ったことのないお店に飛び込んでみるべきか?こういう時は誰かの経験談や目撃情報、テレビや雑誌の記事などが非常に重要な情報源となってくる。結局のところは割合的には行ったことのある店の中から選択する場合が多い。やはりそのおいしさを知っているお店の方が安心感がある。選択の幅を広げられないという欠点はあるけれども。

さてどうしよう?と思いを巡らせていると「『青蓮』というお店は、なんでも本場四川省で修業を積んだ料理人がやっているらしい。タンタン麺がいいらしい」との情報が入る。基本的に全員麺類には目がなく、歩いて10分程度のところでもあり、満場一致で今日の昼食が決定する。店に入ると昼食時とあって数人が列を作って待っている。せっかくだからガラガラよりも多少は待たされた方がありがたみがあるというもの、ほどなく4人分の席が空いたところで腰を下ろし、メニューの選定に入る。色々種類があって迷うところではあるけれども、やはりここはタンタン麺しかあるまい。何も統一する必要はないのだけれど全員タンタン麺を注文することとなった。
ほどなく運ばれてきたどんぶり見ると、スープは「四川」のタンタン麺ほど殺人的な赤さではない。でもそこはかとなくラー油の筋が見え隠れしているところをみると、そこそこの辛さはありそうだ。百聞は一見に如かず、まずはスープを一匙飲んでみる。おぉ!これは非常に四川のタンタン麺に近い味だ!ちょうどあの辛さを適度に取り除いたらこういう味になるのではないかと思うほどに通じるものがある。当然ながらにゴマの風味がしっかりと効いていてウマイ。タンタン麺の中では久し振りにこれはいいぞぉ!と大満足できるほどの味わいだ。もうお腹も満足、心も満足で言うことなし。このお店は何度でも来ることになる。昼食時のレパートリーの幅が1つ広がった。

そんなこんなと仕事を進めているうちにはや夕方、今日は泊まりの勤務ゆえに着替える。さてさてどんな夜になるのやら?!