今日は、件の飲み会でした。朝からみんな「いよいよ今日だねー」と嬉しそうにソワソワしてました。まぁ未知の文化に接するわけですから、非常に大げさに言えば海外旅行もしくは異世界への旅のようなものかもしれません。中には旅から戻ってこれなくなってしまう人もあったりするようですが(笑
お店に着いてみると、入り口には予約者リストが張り出してあり、ものの見事にフルネームで名前が書いてありました・・・まぁ、いいんですけどね。自分の名前が書かれていることよりも、むしろ知り合いの名前があったらおもろいのになーと思いながらリスト眺めてました。
そして出迎えの言葉といえば「おかえりなさいませー、お疲れさまでした」なのですよ。その程度でカルチャーショックを受けるほどワタクシはウブではありませんが、他の皆さんにとっては人生初の経験のようで鳩が豆鉄砲状態でした。
通常居酒屋と言えば多少の仕切りや柱を設けて、テーブルごとに多少のクローズ感が出るようにしてあるものですが、案内されたフロアは、だだっ広い部屋に座布団やテーブルが並んでいて、さながら旅館の大宴会場の如し。100席ほどあったので聞いてみると、しっかり予約が入っているのだとか。
そういう構造をしているということは、もうみんなでワーッというノリで楽しまなくてはいけないわけで、恥ずかしいとかテレだとかそういうものは一切無用、いや、このお店を選んだ時点でそんな感情は持ち込んじゃあ無粋というものです。
もっとも店員さんがメイド服着ていることを除けば、普通の居酒屋さんなんですよね。とことんシチュエーションを追求すると言うのであれば建物を洋館風にして内装も座布団ではなくテーブル、舞踏会といった雰囲気を醸し出す必要があるでしょう・・・というコダワリはさておき。
席に座ると間もなく、最初のイベント「枝豆つかみ取り」がやって参りました。「つかみ取りをされるご主人様はどなたですかー」、誰も行こうとしないので僭越ながらに率先させていただきました(笑)。単につかみ取りをやるだけかと思いきや、応援をしなくてはならないらしく、両手を合わせて右斜め上方、左斜め上方へと上げながら「え・だ・ま・め つかみどり~」と唱和した後、取り終わるまで手を叩きながら「取って取って~」と繰り返し言わなくてはいけないのだとか。つかみ取り役に立候補して正解でした。
要するに、私が枝豆をつかみ終えるまで、みんな手を叩きながら「取って取って~」を唱和しなくちゃいけないわけで・・・当然、早く終えられるようにと素早く済ませるほど優しい人間じゃありません。枝豆を盛った皿をためつすがめつ眺めてつか取るポイントを見極めつつ、つかんだ後もじっくり時間をかけてポジション微調整などをやっていたら、だんだん手拍子に元気がなくなり、視線が怒気をはらんできているように思えたのでほどほどのところで勘弁してあげました。
それが終われば後は普通に料理が出てくるだけの飲み会でしたが、ほかのテーブルで繰り広げられる枝豆つかみ取りなどを眺めて楽しんでました。見ず知らずの隣のテーブルとも妙な一体感でシンクロして手拍子で乱入したりしてましたから、雰囲気に乗って盛り上がる分には面白い場所だと思います。
この他にも注文するカクテルに応じて、一緒に呪文を唱えるサービスがあるようで、「萌えムーン」だとか「ニャンニャン☆パラダイス」とかどう贔屓目に見ても頭のネジの数本は飛んでいるような名前の飲み物を頼んでは、立ち上がって手でハートの形を作って振り付けしては「ビーム!」とか叫びながらグラスに愛情を注入するなどという・・・こうして文字にしてみるとただのイカレポンチ以外の何ものでもないようなことを、きっちりとやらせていただきましたとも!
多分最強伝説とS級クラスの危険人物として、みんなの記憶にインプットされたんじゃないかと思いますが、それでいーんです。世の中にはこんなコトワザがあります。
・郷に入りては郷に従え
・踊るアホウに見るアホウ
さらには、フロア全体でのジャンケンタイムや、メイドさんが歌って踊るという軽いショータイムのようなイベントもあったので手拍子と合いの手をガッツリ。周りを観察してみると、テーブル単位でのっているところもあれば、雰囲気についていけずにおとなしくなっているテーブルもあったりで面白いものがありました。
総じて言えば、実に面白かったです。たまには趣向を変えて、料理は二の次で非日常的な雰囲気で飲んでみよう!という場合にはいいかもしれません。個人的には1回で十分ですけど(笑