志摩キャンツーリング

伊勢志摩スカイラインからの眺め

4月10日から1泊2日で人生初となるキャンプツーリングに志摩半島の先っちょまで行ってきました。このところの週末はどちらかは雨という天気でしたが、少々風が強くて肌寒かったものの見事に晴れてくれました。向かう先は御座岬オートキャンプ場という志摩半島の端にあるところで、万が一南海トラフ地震が起きたらどこに避難すればいいだろうと事前に高台を地図で探さずにはいられないほどの海沿いです。

伊勢西インターで降りてからは伊勢志摩スカイラインにパールロードとツーリングでは定番の場所をひた走ります。湾岸の開けた景色を一望できる気持ちのいいコースでした。家からキャンプ場までは展望台に寄り道をしながらでも4時間ほどで到着できるので近いものです。

受付を済ませて案内されたのがこのスペース。少なくとも15メートル四方はありましたけどご自由にお使いくださいとのこと。いや、こんなに広い場所をもらえるとは思ってもいませんでした。テントを立ててタープを張っても十分すぎるくらい。周りには学生さんと思しきグループもいれば、車の家族連れや自分のようにバイクでソロキャンプという人も結構いて、なかなかの盛況ぶりです。

それじゃあまずは拠点を構築すべし!ということでタープとテントの設置です。風は多少あったものの吹き飛ばされるほどの強風でもなく、荷物で四隅を押さえつつペグで固定しつつ、初めてのことだし立てるのに苦労するかなと心配でしたが、いざやってみるとすこぶる簡単でした。ハンマーでペグを打ち付けて紐で固定し、調整しながらタープを張っていく作業は実に楽しいものです。自分の労力が少しずつ形になっていくのが目に見えて面白いという、そんな感じ。

テントはタープにも増して簡単で、骨組み組んでペグと留め具で固定して紐を張ればはい終わり!と月明かりがあれば簡単に立てられるというテントのコンセプトどおりの手軽さでした。

拠点を立てたらメシの調達!ということで、キャンプ場からバイクで10分ほど走ったところにあるスーパーまで。キャンプ場の近くに買い出しができるこうしたお店があるのは非常に便利です。バイクだと大きなクーラーバッグを積むわけにもいかないですからなおさらですね。本格的な夏になったら食材を調達する方法を考えなくちゃなりません。

毎度お馴染みというか、後で足りなくなるくらいなら余分に買ってまえー!というクセが如何なく発揮されて、「これ位で足りるかな?」と思って並べてみたらとんでもない分量でした。そりゃあカルビ肉だけで600グラム分ですから買う前に気付け!と言われればグゥの音も出ません(笑

ビールも350缶×6本にビールだけだと飽きるかもしれないとレモンチューハイを1本。これだけの食材の量に飲み切れるはずもなく3本お持ち帰りする結果になるのはもう少し先のお話。

使っているのはキャプテンスタッグのコンパクトグリルB5版。B6版のサイズもありますが、一回り大きい方が余裕を持って焼けるので携帯性を多少犠牲にしてでもこのサイズで正解でした。とはいえ薪を横にして入れられるだけの幅はなく斜めに3分の2を突っ込んでおいて、焼けてきたら途中で2本に折って押し込む、という手間が必要なので、火のついた薪が途中でポロっと地面に落ちないよう気を付けなければならないので、気兼ねなく肉を焼いて食べて飲めるようにするには、この辺が反省材料であり、次回の課題。

バーベキューは簡単に出来るのはいいものの、炭の片づけとか脂まみれになったグリルを洗うといった手間もかかるので、次にキャンプに行くときはバーベキューではない別の食事を目指します。

肝心要のバーベキューの味はおいしくないわけがない、ということで野菜とカルビ肉は完食しました。写真に写っているねぎまは燃料の一部となり、写真には写っていないシャウエッセン1袋は、メスティンで炊いたご飯と合わせて翌日の朝ごはんになりましたー。

ひとり肉祭りを終えるころにはすっかり辺りも暗くなり、空気も冷え込んで夜露もおりてなかなかの雰囲気に。せっかくだから御座岬灯台を見に行ってみようと歩いてみたら急な山道を登ったところで行き止まりとなり、それ以上先には進めず、地図を見てもおそらくキャンプ場からの陸路では難しそうだったので遭難する前に諦めました。当然に山道に明かりはなく懐中電灯を照らせば真っ暗ですが、それでも満点の星空のおかげか、目線を上げれば星明りで空はわずかながらにK100ほどではなくK90位の黒さ。もしこれが厚い曇り空で星が見えなかったら本当に辺りは漆黒の闇に包まれていたかもしれません。それはそれで一度体験してみたいところです。

キャンプは時間を持て余す、なんて言われますが、辺りを散策して拠点に戻る頃には既に21時近くになっており、夜の船団戦には参加するという使命もあったので、寝支度を整えてシュラフにくるまってゴソゴソモソモソしているうちに時間は過ぎてキャンプ場の消灯時間を迎えてこの日は終わりを迎えたのでありました。

一生分のホーホケキョを聞かされたんじゃなかろうかと思うほどの鶯の大合唱に目を覚まし、昨日の残りのソーセージとご飯で食事を済ませた後は撤収作業。設置するよりも撤収の方が簡単かと思っていたら、タープやテントを元通りのサイズに畳んで収納するのが結構面倒で、最終的にはどうせ後で広げて干すんだからテキトーにしまってまえーとそこそこ雑にほどほどコンパクトに畳んだところでよしとしました。パニアケースやバッグにあまりみっちりと荷物を積んできてしまうと帰りの積み込みで苦労させられそうなので、雑にテント類を畳んだ状態でも積めるスペースを残しておくことが大事ですね。実際にやってみて初めて気づくことが色々あって勉強になります。地面に残ったペグには気を付けないとバック時にかかとを引っかけて思いっきり背中から転んでしまうので気を付けなきゃならないとか。流石にこの時は後ろによろめきながら、別のペグの上に転んだらえらいこっちゃ!と思ってバランスを崩しつつも安全圏までなんとか移動したところで盛大に背中からダイブしましたが。

そんなこんなで1泊2日の初ソロキャンツーを終えてみれば、思っていたよりも大変だったから二度とやらない、なんて思うことはなく、次のキャンプも楽しみになっているので、キャンプという新たな楽しさが定着するのは間違いなさそう。ということで、次回のキャンプ地はふもとっぱらへゴー!