大きくする方法

古今東西、老若男女を問わず、サイズに関する悩みは常につきまとうのですよ、などと書くと「また妖しげなネタを・・・」とのツッコミが飛んできそうなのは覚悟の上で。実際、小さいものをいかに大きくするか、というのは時と場合と対象物によっては切実な問題となり得るんですよね。

といかがわしくフロシキを広げたところで本題。
実は、20年来遊んでいる、アクションRPGの金字塔とも言うべき「イース」シリーズなるパソコンのゲームがあるんですが、今年の9月に最新作が出ることとなりました。
しかし、今回はパソコン版ではなく、いきなりPSP版でのリリースとなるんですよね。もともとこの作品のメーカー(日本ファルコム)は、パソコンソフト会社なので、これまでは必ず新作をパソコン版で出した後にPSP版に移植、という流れでした。それが今回はいきなりPSP版での発売となり、老舗のパソコンゲームのメーカーだけに、その発表があった時には少々ショックを受けたものでした。
なお、この件に関して、メーカーの公式掲示板は、「パソコン版を出さないならファンをやめる」などと疑問を感じずにはいられない内容を含め、そうとう非難と擁護がぶつかり合ってました。最終的には、PSP版にとどまらず、マルチプラットフォームで展開する、とパソコン版も発売される可能性が示されたので、騒ぎは収まりましたけど。
自分としては、プラットフォームをパソコンにこだわるあまりに採算が合わなくなって撤退、というよりは、PSPにシフトすることで新作の発売が可能となるのであれば、それはそれでいいことだと思ってます。

ただ問題なのは、PSPの画面は小さいため、長時間やっていると結構目にきます。PSP-2000以降、専用ケーブルを使って、テレビ画面に出力する機能が不可されたものの、画面の中央にゲーム画面が表示されるのみで、画面いっぱいには表示できません。
そこで、このサイズをなんとか大きくする方法はないだろうかと思い、試行錯誤に取り組んだのでありました。前段の前フリはここにつながるわけなのです(笑

何も手を加えていないのがこの状態。本体の液晶画面に比べれば見やすいですが、周りの黒い部分がもったいないです。テレビの画面モードを変更しても、多少は大きくなるものの、やはり画面いっぱいというわけにはいきません。
調べてみると、映像の外部出力は、PSP本来の480×272ドットの周りに黒枠を付けて480p(720×480ドット)の画面サイズになっているのだとか。

手持ちの機材でなんとか出来ないものかなぁと調べてみると、AVアンプに映像のアップスケーリング機能が付いているのが分かったので、試行錯誤で、480pの信号を1080p(1920×1080ドット)に変換してHDMI出力してみたところ・・・

こうなりました。ほとんど変わらないなぁと思いつつ、テレビの画面モードをズームにしてみたところ、

見事!に画面いっぱいにゲーム映像を拡大することができました。PSPのさほど精細ではない画像を単純に引き伸ばして表示しているだけなので、若干ピントが甘くなっていますが、それでもここまで大きくできれば、据え置き機と変わらない感覚で遊べます。
ただ、本来の画面の縦横比が1:1.8であるところが、1:2.15と2割ほど横に伸びてしまいます。ただ、こればっかりは元の映像信号に依存する問題なので解決のしようがありません。それでも画面で見る限りでは、違和感は感じないのでよしとして、一件落着!

引き続き、今度はパソコンのゲーム画面をプラズマテレビに映るようにしよう!ということで2つ目の挑戦。
もともとグラフィックカードに2系統の出力があるので単純に、パソコン用モニタとは別に接続すればいいのだろうと思っていましたが、世の中それほど甘くはありませんでした。
もう1系統の映像出力がいわゆる赤・緑・青ケーブルを使う「コンポジット出力」のため、端子のないテレビに直接接続することができません。そこでAVアンプ経由で映像をHDMI出力したところ、勝手に横方向に映像が引き伸ばされてしまって、どれだけパソコン上で手を加えようとも正しい比率で表示することはままなりませんでした。
これもHDMI出力に伴う仕様のようで、となると、直接映像ケーブルをテレビにつなぐしか手はなさそうです。

そこで、コンポーネント端子をD端子に変換するケーブルを使って接続してみたところ、案の定バッチリと正しい比率で表示できるようになりました。

ゲームの方がワイドモニタに対応していればそのままで、対応していなければグラフィックカードの設定で比率を4:3に固定することで縦横比が維持可能となり、こちらも一件落着!

新しいことを試してみると、イロイロ勉強することになるのでためにんります。もっともそのモチベーションが「ゲーム」というのが、なんともまぁらしくはあるんですけどね(笑

ちなみに使用したソフトは、PSPが「ブランディッシュ」、パソコン版が「ツヴァイ2」。後者は、一部ポポロのオフでもネタになりつつある若本ボイスの濃ゆいキャラを敢えて選んだのは言うまでもありません(笑