日曜日 栄縦断 満喫す

人生「後でできるからいいや」と思っていると、その「後」が訪れた時には動きがとれなくなってしまっている場合が時として起こる。思った時に動くのが一番だ。

ということで行こう行こうと思っているうちに最終日が訪れてしまったキリコ展に行くべく名古屋へと向かう。せっかくだからアチコチに寄っておかなくちゃもったいない。まずは催し物で全国のいろんな名物の物産展をやっている三越に。大阪から肉まんでお馴染みの「蓬莱551」が来ているというのだからこれを逃す手はない。まだ早い時間だからそれほど並んでいないだろうなぁと思っていたら既に30人位が列を作っていた。やはり食べ物についてはみんなアンテナが高いらしい。おおむね20分ほど並んだところでお目当てを買うことができたのはいいものの、紙袋が思いっきり551のもの故に非常に目立つ。この袋ぶら下げて美術展に行くのか・・・。

で、お次は館内の美術展示スペースでキリコ展を開催している松坂屋。最終日だけあってこちらも結構人が集まっていた。なんというかマネキンみたいなのがわんさわんさと登場するけれど、思っていたほどのインパクトはない。もう少しダリやマグリットのような不可思議さが感じられると良かったのだけれど・・・。もっとも展示の方法が同じような絵を固めて並べていたので、その分1つ1つのインパクトに欠けてしまったのかもしれない。ただこうした絵が自分の部屋の壁に何枚もかかっていたら間違いなく精神に変調をきたしてしまいそうな気がしなくもない。でも絵の実物をこうして間近に見ることができるというのはいいものだ。

満足したところで、道を南へと下ってゆく。ここまで来たらパルコの例のGなる店に寄るしかない。いや、寄ったら寄ったで確実に食指が動いてしまう。ただでさえ季節が冬でラインナップが充実していることだし。早速惹かれるものが出てきたので飛びつく。お店もお店で「こういう形好きですよね?」と勧めてくるのだからしてやられたようなもの。イロイロ眺めていると思わず「お!」と思うものがあったので手にしてみると物がしっかりしているし実に雰囲気がいい。しげしげ眺めていると、店員さんから、

「それ、インポートものなんですよね」

なるほど道理でこの質感には納得がいく。おそらく値段も相当のものに違いない。

「・・・ということは値段もアレなわけですよね?」
「そうなんですよー」
「で、いくらなんですか?」
「35万」

なんですとー!いくらなんでもそれはムチャクチャ。年末ジャンボが当たりでもしたら検討対象に入れることにしよう。本当に売る気があるのかしらんと疑いたくなるような価格設定だけど、売れるから品物が存在するんだよなぁ、きっと。

そんなわけで今日のところはダウンジャケットに、

アスコット・タイ&タイ留めを購入。なんでも年末までパルコで任天堂とタイアップした抽選企画をやっているということで、くじ引き券を何枚かもらう。当たればマリオのマグカップがもらえるらしい・・・なんだか微妙な景品のような気がしなくもない。結果は全部ハズレで、さらにハズレクジでさらに引けるクジもハズレで、

参加賞のハンドタオル2枚をゲット。とりあえず職場で欲しい人がいたらあげることにしよう。

これで今日の目的は果たせたので、少し遅めのお昼ごはん。ちょうど近くに気になっていたラーメン屋さん「山頭火」があったので、入ることにした。なんでも関東では有名なお店らしい。幸いお昼時を過ぎていたのでさほど待たされることなくありつくことができた。味はあっさりし過ぎずこってりし過ぎずなかなかのもの、これなら何度かきて他の味も頼んでみたくなる。また来よう。

ひとしきり大須界隈をブラブラして帰宅する。暗くなるのが本当に早くなった。ニュースで今日の東京国際女子マラソンの結果を見て高橋尚子選手が優勝したのを知って驚く。凄いなぁ、本当に凄い。肉離れの件はもし万が一不調な結果に終わった場合の言い訳にするんじゃないかと邪推していたけれど、本当に優勝してしまうとは!
明日の朝刊のスポーツ欄が非常に楽しみだ。

先週テレビで放映された「いぬのえいが」にようやく手を付ける。オムニバス形式の内容ということで不安半分期待半分で見始めるといきなり本当に大丈夫なのかな、この映画?と思った矢先に第2話がパグが登場するのに大いに喜び、次の話で再び不安に陥るといった具合にどうにも一貫性が見えてこない。最後はどうやって締めくくるつもりだろうと思っていたら・・・見事にやられた。というよりも犬を飼っている者にとっては避けて通ることができないテーマだけに泣くなというのがムリな話。ある意味卑怯な手法とも言えよう。音のない映像と音楽と文字に映し出される言葉、静かなだけに切々と心に訴えかけるものがある。共に生きる喜びの大きさは深い悲しみになってしまうけれど、だからこそ共にした時間は何よりも尊い。
てんもどんも幸せにしてやらなくちゃあいけないな。もっとも2匹の一番の幸せはモノ食うことだから幸せにし過ぎるとそれはそれで別の問題が発生しそうだけれど。