モリコロに、さようなら

朝晩は涼しくなったので、いつものようの窓を開け放って寝ていたところ、おそらくは台風の影響だと思われる強い風と、その寒さにビックリして目が覚めてしまい、思わず窓を閉めてしまう。暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったののだけれど、ここまで急に冷え込むとは思わなかった。

今日で185日間という期間にわたって開催された愛・地球博がついにグランドフィナーレを迎えた。目標入場者数1500万人、1日当たり平均81000人が目標だったのに、3月25日の開幕では4万人ちょっとでその後も8万人の入場者数を越える日はなかなかなく、一時は本当に目標を達成することは無理なんじゃないかとも言われてきた。しかし終わってみれば目標の約1.5倍の2200万人オーバーを記録するという大快挙となった。
暑さ対策、弁当対策、給水対策、予約対策などなど途中数々の問題が出てきたけれども、しっかりした対応が取られていつの間にやら解消された。人気パビリオンは数時間待ち、そして9月に入ってからは徹夜で入場を待つほどの加熱ぶりとなったけれども、大きなトラブルが起きることはなかった。むしろその待って並ぶことすらも思い出の1つとして楽しんでしまえるところに日本人の強さを垣間見たような気がする。
閉会式を眺めていたら、やはり胸に熱いものがこみ上げてきた。何十年もしたら、かつての大阪万博のように、ユカギルマンモスの牙などなど思い出深く語る日が訪れるに違いない。

愛知万博のマスコットキャラ、モリゾーとキッコロ。万博が終わると、本来の住処である海上の森に帰ってしまい、二度と姿を現すことはなくなってしまうらしい。当初はかわいくないだのガチャピンもどきだのと散々な言われようだったけれど、気が付いたら万博には欠かせない存在になっていた。別れを惜しむ声も相当あるという。半年もの間楽しませてくれてどうもありがとう。

万博は終わっても、そのテーマである「自然の叡智」は決して終わらない。万博を1つのきっかけとしてその考え方が広がり、生活に密着していくことになれば、どんなに素晴らしいことだろう。万博がただのお祭り騒ぎで終わらないことを切に願う。
当初は「愛知万博なんて別に無理してやらなくてもいいのに」と思っていたけれど、今では「やってよかった」と思えるようになっていた。185日間の楽しさをありがとう。

そして、モリゾーとキッコロにさようなら。