国内線フライトの初デビュー

  人生、およそ空を飛ぶ物に乗った記憶と言えば、大学時代に中国を旅行した際、列車の切符が取れずに広州から桂林まで飛行機に乗ったのと、高速道路でバイクで事故った時にドクターヘリで病院に搬送されたくらいです。中国に渡るのも飛行機ではなく鑑真号という船で48時間かけて行ったものです。兎にも角にも飛行機が嫌いというか、事故が起きる確率は極めて低いと言われてはいるものの起きたらほぼ助からないというのが苦手なんですよね。地面があれば多少の事故なら命に関わることも少ないですし、船でも沈没するまでに脱出できるチャンスはあるはず。飛行機は逃げ場もなければ逃げようもなく、落ちるのを待つしかないわけですから、よっぽど必要に迫られなければ無理に乗ることもあるまい、そんな風に考えて生きてきました。

ところがまぁ、一度は北海道に足を運んでみる必要はあるんじゃないかと少し前から思うようになりまして。その理由というのは写真を見れば言わずもがなということで(笑)。新千歳空港に行かねばなるまい、そんな思いに駆られて突発的に決行してきました。北海道への週末の飛行機代は2~3万円はかかるだろうと調べてみると5,000円もかからないことが判明して、そんな安さに後押しされたのも多分にあります。

日程は、エア・アジアの朝7時30分の便に乗って午前9時に到着し、帰りはジェットエアーの午後2時30分の便に乗って午後4時に戻ってくるという超短期間滞在のスケジュールで、もう1本遅い便にして札幌まで足を伸ばしてくればよかったかなと思わなくもないですが、まずは様子ということでの国内線初デビューです。

実際に乗ってみた感想としては、時折気流の影響で揺れることさえ除けば不安を感じることもパニックになりそうなこともなく、ただただひたすら子供のように外の景色に目を奪われているうちに、行きも帰りもいつの間にか到着している感じでしたね。とはいえ、地に足がついていないのはやはり不安で、この高さから落ちたら諦めるしかないだろなーと思わずにはいられななかったのも事実です。特に行きはジェット気流の向かい風ということでジェットコースターよろしくふわっとした感じになったり横揺れしたりとそれなりに機内からわぁ!と声が上がるような状況もあるにはありました。2時間弱のフライトなら全然平気でしたけど、10数時間も乗って海外に行くのは相当ハードルが高そうです。でも国内ならしっかり活用して九州・沖縄とかに行ってみるのもいいかなと思えるようになったのは今回の大きな収穫と言えましょう。北海道も日帰りすぎますから、次に行く時にはしっかり泊りで時間をかけて観光してみたいところでもありますし。

そして今日のお目当てであったスカイタウンは思っていたよりもあっさりした印象でした。さっぽろ雪まつりの時期になるともっと違ってくるんでしょうか。それでもイロイロ展示がありましたし、360度シアターもなかなかの迫力だったので行った甲斐は大いにありました。今度は何かのイベントに合わせて来たいところです。

飛行機はいずれも窓側の席、晴れの天気も相まって空からの景色を十二分に堪能してきましたが、日本は本当に山の国なんだなぁと改めて実感しました。雲を上から見るというのも新鮮な光景でしたし、帰りの便では諏訪湖の向こうにラスボス感あふれる富士山も見えたので大満足です。諏訪湖のほとりにはかつてドクターヘリで搬送された病院もあるので、そんなことを思い出したりもした国内線初デビューの1日なのでありました。