伝説の男

久し振りに朝から映画館に行って来ました。行きつけの映画館は普段1本見ると1ポイントで6ポイントで映画1本無料というサービスをしていますが12月は1本で2ポイントもらえるので、一気にポイントが貯まります。この時期にイロイロ映画を観ておきたいところです。

今日のところは「アイアムレジェンド」、好きなSFジャンルの作品で結構テレビでCMが流れているので大いに気になっていました。ウィル・スミス主演で今のところ個人的にハズレの映画がなかったのでその辺も安心でした・・・が、実際に観終わってみると、「んー」と少々唸らざるを得ない結果となりました。以下内容に触れます。

まず、最近の映画にしては非常に短いです。スタッフロールを除けば1時間半といったところでしょうか。その分間延びすることなくキビキビと話が進んでいきますが、少々はしょり気味な感がありました。現在の話を進めつつ回想場面をはさんで過去の経緯を説明するという構成になっていますが、この過去の部分で人類が滅亡するに至る経緯がもう少し欲しかったところです。究極の万能薬が致命的なウィルスとなって感染が拡大してその結果人類のほとんどがゾンビ化した、というところは分かるには分かるんですけど、もうちょっとその辺の描写があっても良かったんではないのかなぁ、と。
ゾンビ化した人間との対決も実にあっさりしていて、壮絶なアクションを期待していたわけではありませんがせっかく単に生存本能に従っているのではなく罠をしかける知能的な一面を見せているわけですから単にバカ力とスピードで攻めるのではなく他の方法もあったんじゃないかと思います。紫外線に弱くて夜しか動けないのであれば、紫外線よけの服を着れば自由に動き回れるはず・・・ですし。

途中「神は我々を見捨てないが、我々は神を見捨てたか?」とのポスターのテロップが入った時なんとなーく察しがつきましたがやはりその通りの結果となりました。やっぱりキリスト教の国だけに「神の運命」につながっちゃうんでしょうね。人類の滅亡を賭けた一科学者の孤独な戦いが運命でくくられてしまって自己犠牲によりその結果「伝説」になった、では承諾しかねるといいますか消化不良感が伴わずにはいられないといいますか、観終わった後に首をかしげる結果につながってしまうわけです。
誰もメンテナンスしない原子力発電所は大丈夫なんだろうか、とか上下水道は機能しているのだろうかとかあれだけ人間に会いたがっていたのにとっておきのベーコン食べられたことに文句を言うのはどうか、とかあれだけのゾンビに襲われているところに女1人でどうやって救い出したんだろうか、とか血清が出来たのはいいけれどどうやってゾンビ化した人間を治療したんだろうかとかツッコミどころもイロイロありました。

決して面白くないわけではないんですけどね。