昨日眠い体を引きずって叔母の家まで室外灯の交換やらインターホンの交換やら急に点かなくなった室内灯の原因究明と電気屋さんまがいの作業をしていたら、DVD貸してくれました。「日本沈没」「三丁目の夕日」「県庁の星」・・・邦画ばかりのラインナップで所有するDVDはやはり趣味の分かれるところですね。「日本沈没」はなかなかレンタルの空きがなかったところなのでこれ幸いでした。観終わった後はさらに幸いに感じましたが(笑)。
ということで「日本沈没」ですが、先に自分が沈没しそうになりました。でもって作品そのものが沈没しているわけで、なんとも釈然としない感の残る映画でした。コレ、変な恋愛要素がなかったらずーっとマシになったと思います・・・もっともコンピュータの予測結果にいきなりキレてモニターにパンチ見舞う科学者とか「日本は滅んだ方がいい」といって火山の噴火に巻き込まれて墜落死する首相とか国民が1人でも多く助かることを願いながら難民受け入れ交渉をする首相代理に「国宝を賄賂にアメリカに媚を売るのか」とそれで助かるならいいんじゃないかとツッコミを入れずにはいられないような批判をする大臣とか、今まで人を好きにならないようにしてきたのに人を好きになった途端に「抱いて」と迫る消防隊員とか、これから死地に赴くのに好きな女性からそう言われても断る操縦士とか、あんなわけの分からない起爆方法じゃなくてももっと簡単なやり方があっただろうにと思わずにはいられない装置とか、プレートとのつなぎ目を破壊すれば日本の沈没を遅らせることができるとか言っていたわりに、最後には「日本はもう沈没しない、海外に避難した日本人が帰ってこられるようにする」という演説とか、なんかこう理解できないというかモヤモヤするというか間が悪くて居心地の悪さを感じずにはいられないというか、観終わった後無性に疲れて精神沈没です。日本版アルマゲドン?!
これ観たら旧作の「日本沈没」を観たくなるという気持ちがよーく分かります。
で、気を取り直して「三丁目の夕日」を観ましたが、こちらを後回しにして正解でした。ノスタルジーを感じたせいかもしれませんが、観終わった後が実に清々しいです。その半面で今の時代には失われてしまったものばかりで、そして今の自分も大切なものを失ってるんじゃないかと思い知らされて、イロイロと考えさせられました。観る世代によって感想は異なるかと思いますが、少なくとも顔の前で平手を前に押し出すようなポーズを見て力道山の空手チョップのことだとすぐに分かってしまう自分にとってはしみじみ心に染み入る映画でしたね。
ただ映画の中で描かれる光景はどうしても「よく出来たジオラマ」感じたのですが、それはやはり埃っぽさとか脂っこさが漂っていなかったのが原因なのかな、と思います。幼少時代の記憶を掘り起こすと、あんなにさらっとした雰囲気ではなくもっとぎとっとした雰囲気だった気がします。
さすがに3本観るには時間がなかったので「県庁の星」は後日に回します。もっとも設定でなんとなーく筋書きが読めそうな映画ではありますが・・・。