何やら朝方に部屋の扉が開き、今にも消え入りそうな声で親が名前を呼んで起こしにきた。その尋常ならざる様子に飛び起きて「なんかあった?!」と尋ねると、階段を指差して苦しそうに「落ちた・・・」と言うではないか。とりあえず大きな怪我をしたとか頭を打ったとかそういう状況ではなかったので、一安心すると同時に、なぜ自分が起こされたのかも察しがついた。
「要するにてんの朝の散歩に行く必要があるわけね?」
「悪いけど、よろしく頼む・・・」
そういうことであれば仕方あるまい。一体何時だろうと時計を見ると午前4時45分・・・うははは、こりゃたまらない。自分で目覚ましをかけて起きるのといきなりこの時間に起こされるのとでは雲泥の差だ。心の準備がない分普段に比べて相当眠い。
できれば出勤を遅らせて病院に連れてってもらえる時間はないか?と頼まれるものの、今日のところはどうしても外せない仕事なので罪の意識を感じながら「いきなり言われても都合がつかないからムリ」と断ったところ、「ケガなんていきなりするもんだから仕方ないやろ」とつっこまれ、それもそうだと大いに納得させられる。とはいえどうにもならないのもまた事実、幸い痛めたのは左足なので車の運転にはなんとか大丈夫なはず・・・申し訳ない。
気になって昼頃に電話をかけると、なんとか病院に行くことができたらしい。ただ足の甲は細かい骨が多くてレントゲンでははっきり写らないためCTでなくてはならないそうな。治療方針もCTの結果次第とのことで、今日のところは痛み止めの飲み薬と湿布薬の支給で終わってしまったとのことだ。骨に異常がなければよいのだけれど。明日はうまい具合に休日なので一緒に病院に結果を聞きにいくことにしよう。
帰宅してからも朝と同様にてんの散歩。睡眠不足による眠気と疲れがたまってヘロヘロ状態。今日は布団に入れば間違いなくすぐにも寝付ける。が・・・明日の早朝もてんの散歩があるんだよなぁ、ヤレヤレ。