窓から外を見ると雨が降っている。「天気予報だと晴れマークだったのになんで?!」しばらくして再び見るも同じ。これじゃあ今日の桜見ツーリングは中止だなぁとがっかりしたところで意識がなくなり、目覚まし代わりの携帯の「これから鳴らすぞぉ」とまるで息を吸い込むかのような音が聞こえたような気がして飛び起きる。間髪入れずに携帯が鳴り、ちょっと不思議な感覚をおぼえてしまう。どうやらさっきの妙にリアルな雨の光景は夢だったらしい。カーテンを横にずらして天気を確認すると、思わず嬉しい笑いがこみ上げそうになるほどの雲1つない清々しい好天気!こんな天気にバイクに乗らなかったら、いつ乗るというのだー。嬉々としながら身支度を整え、いざ出陣!バッテリーのチェックをしていなかったけど大丈夫かしらん?と恐る恐るエンジンをかけてみると一発で威勢のよい唸り声を上げてくれた。昨日地面で怪我した左手の擦り傷に少々負荷がかかるけど、多少のことは仕方ない。いざ、江南の五条川に向かってしゅっぱーつ!
まだ9時過ぎということもあってバイクに乗っていると少々肌寒いけれども、肌寒さの中にも春の暖かさが感じられるので苦にならない。道のりも順調で渋滞もなく、時折地図で道の確認も怠らないので、迷うことなく道は進む。ほどなく走ったところで目的地である五条川に到着した。
うーん、素晴らしい!両岸に植えられた桜が見事に満開となっている。さすがに人出も多く賑やかだ。惜しむらくは川の両岸に植えられているだけに、桜並木のど真ん中を歩くことはできず、片岸ずつ歩くしかできないこと。これだけ満開でずらっと続く桜並木に両側を囲まれて歩いたら気持ちがいいに違いない。まだ満開となったばかりで散る花びらはほとんどないけれど、これだけの桜の花びらが風に吹かれて一斉にその花弁を散らしたらまさに桜吹雪と呼べるだけのものになるであろう。できればそれ位の時期にまた見に来たいところだ。
気持ちよくプラプラ川岸を歩いていると、
このような看板が目に飛び込んできた。市がこういう看板を掲出しているのを見たのは初めてだったので、「捨てイヌ」禁止の看板はないものかと思って探してみたら見つからなかった。なぜに・・・ネコだけ?
江南まで来たとあってはこの「大口屋」に寄らない手はない。大口屋と言えば三喜羅の麩饅頭。
こしあんを麩餅でくるんだ、餅とはまた違ったフニュっとしたモチっとした官能的な食感がたまらない。べったりした甘さではないさっぱりと程よい甘さのこしあんとの組み合わせもまた絶妙。2つ3つは軽く食べられてしまう。もう少しお店が近ければいいのになぁ。
今宵のオヤツはこれに決まり。
春宵一刻値千金、そんな言葉を実感しながら帰途に着く。
帰宅してから一仕事、昨晩し損ねた自転車の回収だ。いつまでも野ざらしのままでは可哀相だし、きちんと処分しないといけない。なんとか車に積み込んだはいいものの、リアハッチが閉まらないので、自転車をしっかりと固定して開けっ放しのままで自宅まで搬送。後続車がなかったのが不幸中の幸い・・・いや、単に危険を察して避けられていたのかも?!