仕事柄パソコンは必要不可欠である上に、作成したデータの管理には細心の注意を払わなければならない。ファイル交換ソフトを使用していたがために、パソコン内のデータがネット上に流出させてしまうことなどもってのほか。
こういう事故を無くすために2つの方法が提唱されている。1つはパソコンの内蔵ディスクにデータを保存しない、もう1つは仕事に使用するパソコンをネットに繋げない、という方法だ。確かにこの2つを実践すれば間違いないけど・・・私物のパソコンを使っているのだから、こういう制限をかけられると自由に使えなくなってしまう。さらには「ウィルス対策ソフトは常に最新の状態に保つこと」とも指示されている。ネットに繋ぐな、パソコンのセキュリティは常に最新にしておけ・・・どないせいっちゅうねーん!
ということで外付けのハードディスクを用意して、大事なデータはこちらに保存しておき、ネットに接続する際にはこのハードを本体から外した上でアクセスするという手法がメインとなっている。しかしこれもこれで、コンパクトな外付けディスクが出てきたとはいえ、移動の度に持っていくのは大変だし、このディスクをどこかで落とそうものなら、それはそれでまたデータが流出してしまうことになるから万全の方法とは言えない。
なんか良い方法ないかしらん?と思っていたら、こういうものを見つけて入手したので、早速試してみることにした。なんでもこのスティックをUSB端子のところに挿していないとアクセスできない仮想ハードディスク領域を作ってくれるというアイテムらしい。しかも書き込まれるデータは暗号化されるためにスティックを挿していない状態では解読すらできないそうな。もし本当なら、仮想領域にデータを保存しておき、必要のない時はスティックをパソコンから外しておけば、データが安全に保護されることになる。外付けハードディスクもいらないし、パソコン内にデータを残しておいても領域そのものが隠れてしまうからデータの流出のしようがない。仮にパソコンを置き忘れたところで、データが暗号化されていれば読み取られる心配もなく、まさに理想的なアイテムとなってくれるであろう。
セットアップを済ませ、スティックを差し込むと、仮想ディスクが表示されるので、実験用のデータをいくつか放り込んだ上でスティックを外す・・・すると仮想ディスクが見事に消失!どれだけプロパティを確認してもアクセスしようとしても、決してその存在の痕跡を見出すことはできない。もう一度スティックを挿すと・・・、おぉ、本当に仮想ディスクが現れて中のファイルにもアクセスできるようになったではないか!一体全体どういう理屈で出来ているのか分からないけど、こりゃあたいしたものだ。しっかりと愛用することにしよう。
しかしここで問題が1つ。「もしこのスティックを紛失してしまったらどうなるか?」確かにこれがデータアクセスの鍵になる以上、これを亡くしてしまうとデータはあるのに取り出せないという悲惨な状況になってしまう。同じ商品を買いなおしたところで暗号の鍵が違っているので、代用はきかない。
説明書を読むと、そういう時のためにスティック無しでも仮想ディスクにアクセスするための救援パスワードが用意されているらしい。それならいざという時でも安心だ・・・と思っていたら、救援パスワードの使用は3回までという厳しい条件が!つまりそれまでにスティックを発見する、もしくはスティック無しでも読み書きできる領域にデータを移動させておかなくてはならないということになる。うーん、回数制限つきのパスワードとは頼もしい。くれぐれの失くさないようにしなくては。
もう1つはコンセントからUSBケーブルを通じて電力を供給してくれるというアイテム。携帯の充電USBケーブルやiPodのケーブルもパソコンの電源を落としてしまうと機能しなくなってしまうので、コンセントから直接電力を供給できるのであれば助かることこの上ない。ACアダプターも機械ごとに持ち歩く必要もなくなる。うーん、便利だ!
などと便利グッズを試していると、「どうやってこんなマニアックなもの見つけてくるんですか?」と怪訝な目を向けられてしまう。いや、結構普通に大須の町を散策していると売ってるのになぁ。
少なくともキースティックはその便利さが伝われば広まりそうな予感。もっともみんなが使うようになってスティックを混同して取り違えでもしたら・・・大変だ。