メイドの土産に教えてやろう・・・

西の方から、非常に大事な相談ごとというか打ち合わせに加えて何か企まれているというかネタ満載というかお呼びがかかったので朝から近鉄電車に乗って難波へと赴く。某管理人さんよりの耳寄り情報である天保山で開催中のシュークリームフェアも興味のあるところではあるものの、今日はひとまず保留することに。

そんなわけで近鉄~JR線を乗り継いで大阪に到着したところでピエロン&おーともと合流する。来年1月を控えてのこの時期、しかもおーともは先日ラオウを昇天させてきたばかりだという・・・キミタチ一体何しとるんじゃー!、まぁ余計なことは言うまい、あっはっは。
まずは服をイロイロ見て回りたいということで、大丸に赴き、ピエロンお薦めのポール・スミスのお店に。むむ、やはり眺めていていいなと思うアイテムがあっちこっちに並んでいる。今季の冬物の準備がまだ済んでいなかったら購入しておきたかったものがいくつか、しかし気に入ったからといって飛びついていたら財政難に陥ること間違いないので自制しておく。
でもって地下街を道に迷いながら阪急百貨店を目指し、ようやく到着したところでお目当てのお店はここではなく阪神百貨店にあることが判明し、またしても道に迷いながら来た道を逆戻りするのではなく知らないうちに別の道を通ってぐるり1周して戻ってくる。迷う道すがらに、PSP実機ポスターが飾ってあるのを発見、その左右には警備員さんが2人しっかりとガードを固めていた。こんな広告を展開しようとはさすがのソニーだ。画面をじっくりと見ながら改めて携帯ゲーム機の域を超えたその性能に驚かされる。

阪神百貨店でのお目当てのお店はアニエスb、ということでまたイロイロと店頭での物色活動が始まる。その間にこちらは食品フロアに移動して名古屋とは違う店揃いのお店をチェックしては何か飛びつきたくなるようなものはないかしらん、とショーケースを見て回ると、出張販売している「焼き芋ようかん」のお店が。芋ようかんは知っているけど焼き芋ようかんというのは初めてだ。気になって気になったけれど・・・ちょっと荷物になりそうだったのでそういう魅惑的な和菓子もあるのだな、と脳内甘味情報にインプットするにとどめる。後で「やっぱり買っておけばー!」と思うかもしれないけど。
そんなうちに時間となり戻ってみると、0時半に合流する予定であったヴァンガード氏が仕事の都合で来られなくなったという連絡が入ったらしい。うむむ、せっかくツッコミ道具の灰皿を用意しておいたというのにムダになってしまったではないかー!

イロイロ動き回ればお腹も空く、ということで昼食タイム。またしても地下街を迷いつつレストラン街に到着したところでカツ屋さんに。さすがに大阪ではメニューの中に味噌カツは存在しなかった。非常にうまくご飯もお代わり自由ということで、移行の予定がなければ3杯は食べてしまったに違いないけれど、どうやら企みネタがあるとのことなので腹8分目に抑えておいた。
お腹を満たして満足したところで、それじゃあいよいよのネタ場所に行きますかー、ということでの移動先が日本橋。大阪の日本橋といえば東京の秋葉原名古屋の大須、非常に濃い場所でもお馴染みのところだ。お目当ての店を目指して歩いていると路上でメイド服を来たお姉さん達が何かビラを配っている・・・メイド喫茶・・・はっはっは、これからここに行こうというのか・・・なんか実物を目の当たりにするとどういう反応をしたらよいのか非常に複雑な気分だ。

ちょこっと路地に入ったそのお店の入り口に入ると、いきなり、

「おかえりなさいませー!」

・・・いや、確かにテレビでメイド喫茶の紹介を見てこういうお出迎え文句であることは知ってはいたけれど・・・知ってはいたけれど実際にされてしまうと・・・吹き出しそうになるのをこらえるので精一杯、席に着いた所で口元を押さえて込み上げて来る笑いを必死でこらえる。壁には店員さんがポーズをとっている写真がズラリ・・・あかん、笑い死にさせるつもりなのかー!
メニューを見ると撮影は禁止とか勤務スケジュールのシフトはお教えできないとか長時間引き止めての話は禁止とお約束事がイロイロ書かれている。きっとイロイロあったからこそこういう決まりが作られたのだろう。
メニューの内容はありきたりと思っていたら・・・「メイドケーキセット」「メイドパフェ」なるメニューが・・・一体どんなものなのか冥土の土産に教えて欲しいものだぞ。百聞は一見に如かずで好奇心満々にみんなで注文する。
間もなく運ばれてきて、コーヒーカップが目の前に置かれる。

「砂糖は何杯お入れしますか?」

・・・いや、砂糖はいりませんから。2人ともブラックで飲むからといって「おっさん」などと思わないことー!でもって正面に座っている2人の様子を見守っていると、同じ光景が繰り広げられていた。

「砂糖は何杯お入れしますか?」
「1杯で」
「かしこまりましたー」

砂糖をカップに入れてわざわざかき回してくれているではないか。それが済んだら

「ミルクにしますか、レモンにしますか」
「えーと、ミルクで」
「かしこまりましたー、じゃあ注ぎますからストップと声をかけてくださいね」

・・・ぶっ!店員さんが立ち去ったところでまたも込み上げる笑いをぐっとかみ締める羽目に。面白い!面白すぎる!ネタとして誰かを連れてくるには最高のお店だ。今度名古屋で見つけたら絶対に誰か連れて行くことにしよう。
まぁそんなこんなで楽しみながら大切な相談ごとを始めとしてイロイロな話で盛り上がる。押井守は自分たちの世代では「うる星やつら」なんだよねー、という話でその通り!と思う人がいればきっと世代仲間。
そんな話をしている背後で時折、

「アムロ行きまーす!」
「シンジ入りまーす!」
「ホワイトベースの白い悪魔入りまーす!」

等など全く以って一般の喫茶店では絶対に耳にしないような意味不明な注文が飛び交っている。メニューを見てもそんなものは存在しないけど・・・一体何?
しっかり楽しんだところでそろそろ出る?と水を向けると、ここで本日のメインディッシュネタがあるのだという。これ以上まだネタがあるのかと大いに期待していると、声をかけた店員さんがやってきた。これから一体何が始まるのだろうとワクワク見守っていたところ、おーともから、

「赤い彗星、お願いします、キツ目で」
「キツ目でよろしいんですね?」
「ぜひキツ目でお願いします(キッパリ)」
「かしこまりました、赤い彗星・逆襲のシャア入りまーす!」

ちょっと待てーい!だいたいそのメニューはなんなんだー!まったくもって常識を以って測り知れないお店だぞ。そして運ばれてきたのは小さいグラスに注がれたぱっと見トマトジュースのような液体。よもや激辛タバスコドリンクではあるまいな?飲む前におーとも&ピエロンが匂いをかぐと2人して「うわっ!」との反応を示す。ふっ、上等ではないか、ぜひとも挑んでやろうじゃあないの!匂いも嗅がずに一口口に含むと・・・少しピリからのトマトジュースに濃厚なアルコールが口一杯に広がる。な・・・この味はウオッカ?!店員さんを呼んで確認すると確かにウォッカらしい。うーむよもやこのようなものだったとは・・・ならばキツ目に、ということはウオッカが多く入っているということになる・・・がせっかくなのの飲まなくてはもったいない。しかし2人は「こんなメニューではなかったはず」とのこと、グラスの大きさも思っていたのとは違っているらしい。ということでリターンマッチ、再び店員さんを呼んで確認をしつつ追加注文。

「あのー、赤い彗星と赤い彗星・逆襲のシャアとは別なものなんですか?」
「はい、逆襲のシャアにはアルコールが入っています」
「じゃあ、ただの赤い彗星をお願いします、相当キツ目で」
「かしこまりました、赤い彗星入りまーす!」

いや、もうそれはええっちゅうねん。そして運ばれてきたのは先程とは異なる大きなグラスに注がれたトマトジュース様の液体。目の前に置きつつ、

「頑張ってください、生きて帰ってきてくださいね」

とまたも意味不明なことを言い残して立ち去る。まぁ相当辛いから気をつけてください、とのことだろう。どれどれ、と一口飲んでみると・・・確かにぴりっとするけどほどよい刺激でむしろトマトジュースの生臭さが消されて飲みやすいくらいだ。だからといってわざわざまた店員さん呼んでタバスコ追加で入れてくれなくてもよーい!しかしタバスコをさらに入れたところで味に変化はない。
・・・などと異文化に驚きつつも楽しみつつ貴重な体験をすることができた。さぁじゃあ店を出ようとドアに手をかけると、

「行ってらっしゃいませ、ご主人さまー!」

うわー、最後にまたそう来るのかー!すみません参りました。それにしても、あー面白かった。
その後しばらく歩き回ってお腹をこなしつつ道頓堀でたこ焼き食べたり眼鏡店でサングラスとの接し方の講釈を聞いたりしながら時を過ごし、今日の締めくくりとなる晩ご飯タイムへと突入する。やはり難波で行くとしたらこのお店しかあるまい、ということで向かった先は「一芳亭」。久し振りな味をしっかりと堪能しての大満足、やはり年に1回はこのお店に来ておきたいものだ、うん。
そして今晩のオヤツに定番のチーズケーキも購入したところで今日はお開き、2時間半の名古屋までの道のりを気持ちよくうたた寝しつつ帰宅、そのまま探偵局のチャットに入って午前2時過ぎまで夜更かし。日曜日はハウルの動く城を見にいっておかなくてはー!


ちなみに本日このようなフロントのパンツを穿いていたところ、電車に乗るとどうにも下半身に視線が集まる。ぱっと見にはパンツのフロントボタン全開!に見えてしまうのだから仕方あるまい。もっともコンセプトが「ジーンズ2枚重ね穿きして1枚目のボタンを外している状態」だから、まさに「だまし絵」の面目躍如でもある。ピエロン曰くトイレから出てきた直後が特にぎょっと思えてしまうらしい・・・そんなことしたら変態ですがな。