月の掟の冒険、再び

家が土台から浮かび上がらんばかりに浸水してグラグラに揺れている夢を見る。外で窓越しに泥水が波打っている自室を見上げながらキャビネットの中のポポログッズの心配をしているうちに「これは夢の中だ」と気付く。その瞬間目が覚め、そのままトイレに。どうやら昨晩水を飲みすぎてトイレが近くなっていたらしい。寝ている最中にトイレに行きたくなると水に関する夢をよく見るというのは本当のようだ。

兄夫婦、帰還。来月は御殿場まで遊びにおいで、とお誘いを受けるものの、お盆はしっかりと予定が入っているのさー。どのみち道が大渋滞しそうだから、1週間ほどずらして遊びに寄らせてもらうことにしよう・・・何事も起きなければ。
見送って家に戻ると、自分のペースで動けなかった分どっと疲れてしまったので少々お昼寝。30分程のつもりが結局2時間ほど寝てしまう。よほど生活リズムが乱れていたのかも。今日の夜は港区で花火大会があるので行こうかどうしようか悩むけれども、あまりに暑いし、なんとなく体の芯に疲れも残っているのでやめておく。仕事でなら何度となく見てきた花火大会だからひさかたぶりに純粋に遊びとして見に行くのも悪くはなかったけれど、まぁ来年にでも。

英雄伝説6が終わったところで、再び月の掟の冒険を始める。やはり好きな作品は1度だけでなく2度3度、そしてその都度新しい発見があるからやめられないとまらない。まさに1年のほとんどをポポロと英雄伝説で過ごしている。もし今の倍の時間余暇があったとしても繰り返す回数が増えるだけでこのスタイルは変わるまい。

少々「英雄伝説6 空の軌跡」の魅力について語ることにしよう。
なんと言っても物語の内容がすごい奥の深さがたまらない。冒険を進めていても先は読めない気になって仕方がない、それでいて少しずつ謎が散りばめられ伏線が張られていき、それが次第次第に形をとって立体的に物語が繰り広げられてゆく。このストーリーの妙味を味わうと、RPGというジャンルの喜び楽しさは、やはりその物語性にあることをつくづく実感させてくれる。見た目こそフルタイムの3Dに変わったものの、根本的な姿勢は何一つ変わっていない。オープニングを除いてはムービーもなければ音声も入らない。あるのは繰り広げられる膨大な量の会話のテキストとキャラクターの動きのみ。ただそれだけでじっくり丁寧に世界を造り物語を語る。シンプルが故により一層深く物語が心に刻み込まれることとなる。気がつけばいつしかその世界の一員として冒険に没頭してしまっている自分がそこにいる。登場人物のみならずその世界全体がまるで呼吸しているかのような臨場感にあふれている。こういう作品に触れると「システム」がいかに二の次三の次であるかということが強く実感できる。もちろん戦闘システムも非常に戦略性が高く練りこまれていて面白いものとなっているけれども、大事なのはそんなことではない。あくまでシステムというのはお店で言うところの外観に過ぎない。そのお店が料理店であるとしたら、その料理の内容を外観から判断することなどできようがない。その料理が最高に素晴らしいものであればもはや建物の外観など何も関係がなくなってしまう。物語を辿るしみじみと湧き上がるような楽しさを味わわせてくれる、そんな作品となっている。「クエスト(依頼事)」と呼ばれるやり込み要素が用意されているけれど、これが単なるやり込みで終わっていないところがまた素晴らしい。いや、やり込みというオマケ要素であるどころかその世界をより丁寧に描く一役を担っている。クエストを通じて示されるエピソードを見ていると、是が非でも全てのクエストを見なくてはならない気持ちにさせられる。やり込み要素がその世界観と密接な関わりを持っているが故にあまりにも自然にやり込んでしまう、そんな魅力をも持ち合わせている。

ポポロと共通する楽しさがあるが故に深く楽しむこととなり、結果1年のほとんどをポポロと英雄伝説で過ごすことになるんだろうなぁ。
パソコンでゲームをするきっかけはなかなかないかもしれないけれど、英雄伝説のシリーズだけは強くオススメしたい。その妙味をとくとご賞味あれ!